シャカリキ 7(文庫版)



さて、自転車マンガの名作シャカリキの紹介も最後となりました。
文庫版最終巻はツール・ド・おきなわの決着がつきます。
構成は以下の通りです。


1)野々村テルvsハリス・リボルバー
2)野々村テルvs鳩村大輔
3)野々村テルvs由多比呂彦→ツール・ド・おきなわ決着
4)エピローグ


またまた構成を書くだけで
展開が予想されてしまいます…
しょうがない所でしょうか。


1)野々村テルvsハリス・リボルバー

セカンドウインドに目覚めた野々村テル。
ハリス・リボルバーとの山岳王勝負に決着がつきます。
前巻からの流れでここは想像がつくところ。

ただ、周りの人間の反応が面白いです。
早すぎたツンデレこと由多監督のガッツポーズと
ライバルの勝利に静かにガッツポーズをする
由多比呂彦の姿は名シーンです。

さて、今作でのツール・ド・おきなわでは、
山岳賞は二つ設けられています。
一度目の山岳賞は決定しましたが、
二度目の山岳賞がまだ決定していません。
次の山岳賞に向けての勝負がさらに繰り広げられます。


2)野々村テルvs鳩村大輔

二度目の山岳賞争いです。
これがもうえげつない。
野々村テルと鳩村大輔というチームメイト同士の戦いです。
この辺りから、
野々村テルが「坂バカ」という表現から、
鬼気迫った感じの選手として描かれていきます。

行き過ぎると良くないというか、
曽田正人作品の主人公に共通するところでしょう。
当初は、その能力なり集中力に魅力を見出すものの、
それが常軌を逸していることに周囲が気づき、
ついていけなくなる…。
そんなところが描かれます。


3)野々村テルvs由多比呂彦→ツール・ド・おきなわ決着

そんな人間離れしたものを見せつけた野々村テル。
作者、曽田正人にはまだまだ選手が控えています。

それは当初からきっちりと描いていたライバル、
由多比呂彦です。

クライマーである野々村テル。
対して、
スプリンターである由多比呂彦。

ジャンルは違えど、由多も野々村テルと同じくらい
常軌を逸した選手として描かれています。
その二人の直接対決。

それぞれの得意分野で対決をしたあとに残るものは…
そして決着がつきます。


4)エピローグ

ツール・ド・おきなわが終わり、その後が描かれます。
それぞれが自分の現状を把握し、
次に向かって成すべきことを決めていくという話です。
その中で、野々村テルは…?


連載が1992年~1995年と、
20年近く前の作品ですが、
いまだに自転車乗りを魅了してやまない、不朽の名作といって良いでしょう。
自転車マンガとして読むなら、
まずはこのシャカリキをオススメします。



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シャカリキ 6(文庫版)

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さて、シャカリキ!文庫版 6巻は、次のような構成となっています。


1)野々村テルとハリス・リボルバーの実質初対決
2)酒巻玲於奈の乱入
3)ハリス・リボルバーの回想
4)野々村テルとハリス・リボルバーの対決再び
5)鳩村追送
6)復活、野々村テル


…相変わらず、構成を書くだけでネタバレですが…。
ツール・ド・おきなわというレースを描いているため、
本当に様々な盛り上がりがあります。
さて、それぞれ追っていくことにします。


1)野々村テルとハリス・リボルバーの実質初対決

いよいよテルとハリス・リボルバーの初対決です。
インターハイ予選の際に同じレースに出てはいるのですが、
その時はチーム走行だったために、
一対一の戦いというわけではありませんでした。

どっちが坂で一番なのか?

その意地の張り合いがみられます。


2)酒巻玲於奈の乱入

そんな高校生二人の姿をみて黙っていられないのが
カイザーこと酒巻玲於奈。
一世代どころか、二世代下の連中に
トップで争われては、酒巻の自尊心が許しません。

今度は酒巻を入れての坂での意地の張り合いがみられます。


3)ハリス・リボルバーの回想

ハリス・リボルバーがいかにして自転車に乗り始めたのか、
その回想が描かれます。
ハリスが故郷のことを思い出すきっかけとなったのが、
沿道にいた野々村テルの母親の姿。

なんだか、はじめの一歩の
ヴォルグ・ザンギエフを思い出してしまいます。


4)野々村テルとハリス・リボルバーの対決再び

酒巻玲於奈との意地の張り合いを制したテル。
再度ハリス・リボルバーとの戦いとなります。

…が、すでに酒巻との戦いで
足を使っていたテルは…


5)鳩村追送

さてさて、盛り上げるだけ盛り上げておいて、
曽田正人は追撃の手をゆるめません。
さらに盛りあがる要素を投入してきます。

オールラウンダー、鳩村の登場です。
鳩村が先頭集団を追いかけるドラマです。
(まだまだ、由多というカードが残っていることを思うと、
 本当に丹念に描いているのがわかります)


6)復活、野々村テル


足を使いきったと思われた野々村テル。
意識がもうろうとする中で劇的な復活をします。
その復活を導いたのが…

シャカリキの文庫版も残すところあと一巻。
ツール・ド・おきなわの勝者は誰なのか?
そして、どうやって読者をねじ伏せて納得させるのか?
そのあたりが本当に楽しみになってくる巻です。

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シャカリキ! 5巻(文庫版)は、次のような構成になっています。


1)ハリス・リボルバーvs鳩村、由多とテルの復帰
2)ツール・ド・おきなわ参戦


1)ハリス・リボルバーvs鳩村、由多とテルの復帰

各自転車大会で圧倒的な強さをみせつけていたハリス・リボルバー。
唯一対抗できるとされたのが、鳩村と由多でした。
そして三人の直接対決の決着が描かれます。

結果は…

まぁ、おわかりだと思いますが。
ハリス・リボルバーはあくまでテルのライバルとして描かれているので…
ただ、その描き方がやはり素晴らしいです。

そして自転車部に復帰するテル。
その体つきをみて、
自転車部の皆は
その壮絶なトレーニングを想像し、
喜びをもって迎えます。


2)ツール・ド・おきなわ参戦


とうとうツール・ド・おきなわへの参加です。
本当にずいぶん前からの振りがあり、ようやくの参戦という所でしょうか。
鳩村の十位入賞という設定が出てきたのは文庫版第一巻の頃のことですから。

例の記録オタク、鷲尾さんの再登場に始まり、
石渡山レースで戦った、帝都鋪道の牧瀬健太郎選手の再登場。
さまざまな実業団の選手が登場するなかで、
日本随一の選手、酒巻玲於奈が登場します。
この酒巻玲於奈が倒すべき壁として描かれるのであろうことは
想像に難くありません。

とうぜん、
ライバル、ハリス・リボルバーの姿も。

そしていよいよレース開始。
風を利用した数々の知能戦。
その作戦をあえて突き崩す、男の意地。
戦いは、平地での走行を経て、
山岳へ。

そこでテルは、
酒巻玲於奈と邂逅…
するのではなく、
ハリス・リボルバーと対峙。

これはシャカリキ史上に残る迷シーンです。
その迷シーンをもって文庫版第五巻は終わります。

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シャカリキの四巻は以下の構成となっています。

1)日の大自転車部合宿 その1~強化編~
2)日の大自転車部合宿 その2~実践編~
3)リハビリ編

なるべくネタバレしないように書いていきたいのですが、
どうしてもネタバレしてしまっています…

「一体この少年は何ものなのか?」~終~

次回予告
「ボクの名前はトランクス。ベジータの息子です」
ズコーー

っていうような…。
ま、いいか。
ということで、以下ネタバレです。


1)日の大自転車部合宿 その1~強化編~

ハリス・リボルバーとの衝撃的な出会いから、
山なら誰にも負けないという自信が打ち壊されたテル。
極度のスランプに陥るものの、
脱出のきっかけをつかむことが出来ます。
それが、日の大自転車部キャプテン柘植の

「山は上半身で登るものだ」

ということば。
これまで下半身だけで登ってきたテルにとって、
具体的な課題がみつかります。
そこから過酷な訓練に臨むことに。

日の大自転車部監督の原の協力もあり、
上半身がどんどんと強化されていきます。

具体的な目標が見つかった時の、
偏執的ともいえるトレーニング、
熱中の仕方というのは、曽田正人作品ならでは
という感じです。


2)日の大自転車部合宿 その2~実践編~

合宿の総仕上げとして、レースが行なわれます。
毎年恒例となっているようで、
自転車部だけではなく、
街の自転車乗りもそのレースに参加します。

正式なレースでも何でもないのに、
街の全面的なバックアップを受けたレースです。

なぜそうしたレースになったのかというと
由多監督の存在があるゆえ。
彼が選手時代にこの街で世界記録を出したからです。
レースの賞品は、
由多監督が選手当時に来ていたジャージ。

そのジャージを
柘植は毎年守り抜き、
鳩村や現地のレーサーは「今度こそオレが…」と
目の色を変えて取りに行こうとします。

自分が憧れの対象であると皆にアピールされ、
デレる由多監督の姿が面白いです。

…が、

その憧れのジャージに目もくれない人物が二人。
その二人を由多監督が見込むという構図。
そういった所に曽田正人作品の面白さがあるんでしょうね。


3)リハビリ編


さて、具体的な強化目標が定まったからといって、
それだけでテルがハリス・リボルバーに勝てるというわけではありません。

鬼才・曽田正人はさらに主人公に試練を与えます。
それが合宿レースの最終局面での出来事。

どん底からの復活劇

というのはハリウッド映画でもよくある手法ですが、
そこに説得力がないと陳腐になってしまいます。
このリハビリ編は、登場人物全てがなかなかに深く描かれています。

このあとどうやって復活していくのか?
テルは、ハリス・リボルバーにどうやって勝つのか?
それはこのあとの巻で描かれます。


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シャカリキ文庫版第三巻は、次のように構成されています。

1)インターハイ出場をかけた県予選
2)大学生との共同練習

この二部構成です。

一部は、自転車のチームロードが描かれます。
それまでいがみ合い競ってきた鳩村、野々村、由多たち。
石渡山市民サイクルロードレース大会を経て、
「チームで走る」という共通の目標を持ちます。

それまで競い合う相手だった人間が、
仲間になった時の信頼感に驚く野々村と由多。
このあたりは、ドラゴンボールのピッコロの例を出すまでもなく
王道という感じです。

鳩村を中心に一丸となって大会を目指す日の大亀ヶ岡高校。
3年連続優勝鳳帝高校。
留学生、ハリス・リボルバーを擁するあさみ野工業高校。

インターハイ出場は果たしてどの高校になるのか?

石渡山市民サイクルロードレース大会が
結果としてチームプレイになったのに対して、
こちらは
もとからチームプレイが求められます。

それはいったいどういうものなのか?
ルール
心理戦
勝つために必要な要素
様々なことが、魅力的な登場人物たちを通して描かれます。

第二部はチームロードではなく、個人の能力アップが描かれます。
インターハイ予選で自分たちの課題を見出した日の大亀ヶ岡高校。

しかし、目標を見失った選手がひとり…
誰あろう、主人公、野々村テルです。
いや、目標を見失ったというよりも、
目標を達成するための道筋や方法が分からなくなってしまった
といった方が正確でしょう。

その原因をつくったのが、

ハリス・リボルバー。

今のままじゃぜったい勝てへん…!!!

そう思い、あせるものの何をどうしていいのかわかりません。
スランプに陥るテル…。

そんな時、
由多監督が考えたのは、
日の本大学自転車部との合同合宿でした。
大学の自転車部を率いるのは、電算機と称された柘植たくや。

柘植との出会いに一体何があるのか?
テルはスランプを脱することができるのか?

そういう話です。

ライバルとの出会いに歓喜する主人公はいても、
ここまで戸惑う主人公はなかなかいないのではないでしょうか。
このあたりが作者である曽田正人さんの描き方のうまさでしょう。

そりゃあ主人公なんですから、
スランプにも陥るし、そこから脱することも予想できます。
今作では、本当に丹念に、じっくりと、時間をかけて
スランプに陥っていくさまを描いています。
そこが伏線となって、今後の爆発力をうむわけですから、
やはり曽田正人作品は面白いです。


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